arekoredesuのブログ

犯罪に遭ってからのあれやこれや

10分やそこらで遭った犯罪被害

今日は実際に遭った犯罪被害について書きます。

 

当時私は19歳の大学生で一人暮らし。

仕送りももらっていたけど家賃と生活費でいっぱいいっぱいでした。

せっかく第一希望の大学で希望の学部に入ったので、その勉強のために欲しいものはたくさんあったし好きなものを作るためにお金は惜しみたくない。

…のと友達と遊んだり。

洋服買ったり。

メイクもいろいろ試したいし!

と盛りだくさんだったので、時給の高い深夜の居酒屋でアルバイトをしていました。

駅ひとつ隣のチェーン店の居酒屋。注文とったり料理を運んだり後片付けしたり皿洗いしたり。まかないも美味しかったし大して苦でもなく、頼まれたら朝のラストまで働いたりしました。若いからできちゃうんですよねー。次の日1限からあったとて。

 

その日はちょうど終電逃したお客さんもまばらで、たぶん1時半くらいに上がったと思います。

終電後でも駅ひとつなんでいつも歩いて家まで帰っていて、いつも通り店を出てわりと人通りの多い(と言っても深夜ですから少ないですが)通りをまっすぐ、大きな通りに面したら左に曲がっててくてく歩いて、コンビニのある交差点を右に入ったらほどなく家に到着、といった感じのルートでした。徒歩20分くらいかな。

 

店を出てわりと賑やかしい通りを歩いているとき、道路の左側を歩いていたのですが、ヘンに徐行で着いてきている感じのバイクに気づいていました。

気にせずてくてく、左折しててくてく、まだ着いてきてる感じ。まさかね。

コンビニの50メートルくらい手前に差し掛かったところでバイクがいなくなったので、そのまま気にも留めず歩いていました。

 

コンビニが見えてきたとき、後ろから突然口と鼻を塞がれ、そのままズルズルとコンビニの手前にある駐車場につながる細い道を引きずられました。

休憩中と思われるコンビニの店員さんが店の前でしゃがんで談笑していて、私は必死で「助けて!助けて!!」と抵抗しながら叫びましたが、声はたいして出ていなかっと思います。口鼻を塞がれると、ホントにくぐもった音で「んんーーーーー!んんーーーーー!!」としか出ないです。これホント。

本気で抵抗しても男の人には力で勝てないんだなって、初めて知りました。正直それまでは本気で抵抗したら何とかなると思っていたし、無意識のところで「私はそんな目には逢わない」という根拠のない何かがあったんだと思う。というかそれがあるから犯罪被害者にならずに生きている人はそれが「普通」だと思って「普通」に生きていける。

悪い言い方だけど「他人事」で。そう思えるに越したことはないのだけれど。

 

抵抗するもんだからアスファルトに膝を削られながら駐車場まで引きずられ、車と車の間の1台分空いている場所で格闘するも、口と鼻を塞がれたまま強姦。

その時自転車が1台通って、たぶんおばさんだったような気がするけど「助けて!助けて!」って精一杯叫んでみたけど目が合っただけで普通に通り過ぎて行ってしまった。

 

それでも抵抗していたら首を絞められ、「こんないやらしい格好しやがって」って言われました。

ああこれもうダメかも…死ぬかも。と思って一瞬あきらめて抵抗する力も無くして無抵抗になり、しばらくすると犯人は私から少し離れて、「こっち見ろ、こっち見ろ」と言いながら自慰し始めました。

 

どうしよう逃げられるかなどうしようどうしよう、ってなったけど、ダッシュで逃げて気が付いたらコンビニの前で呆然としていました。

 

するとラッキーなことに商品納品業者のトラックの運転手さんが肘や膝から血出して靴も履かずにただ立っているだけの私に

「どうした?何があった?」

聞いてくれて、なんと私は

「パンツ履いてない…」

と答えたのです。今考えると本当にもっと他になんかあっただろ!って思うのですが、その運転手さんは察してくれて、コンビニのバックヤードにかくまってくれて、警察に通報してくれたのです。今は本当に、あの運転手さんすごい!本当にありがとう。あなたがあのタイミングで声かけてくれていなかったら今の私はいませんでした、と言いたいです。

 

そのあとすぐに警察が来て、わけもわからず現場で指を差した写真を撮られ、パトカーに乗せられて警察署に行って長い長い時間調書のためにいろいろ聞かれて、お昼前頃には

「もう疲れて。帰りたいんですけど…」

って言ってパトカーで家まで送ってもらい、家に着いたらその時着ていた服やかばんをビニール袋に入れて提出しました。

 

刑事さんも聞きにくいこと何時間も聞いて大変ですよね。

刑事さんは最後に

「もうそんな夜中にアルバイトするのはやめなさい。危ないから。お店の店長には私から、あなたが被害に遭ったから辞めるとちゃんと言っておくからね。」

と言ってくれました。

 

あの指差して写真撮る時、夜中だったからフラッシュが強烈で。ニュースでよく見る警察官が持ってる四角いでっかいフラッシュ。嫌だったな…もうやめてーーー!!もう嫌だーーー!!って思っていました。仕方ないけれど。

 

何だか自分が悪いことしたような感じ。

 

そのあとはあんまり覚えてないけど多分寝て、この10分やそこらの出来事がその後の私を何十年も苦しめ続けるなんて思ってもいませんでした。

 

2018.12.15 arekore